新聞・雑誌等への掲載

県特許で調味料づくり 食塩使わず製造短時間 東洋高圧、許諾契約

2006.01.14
2006/01/14 朝日新聞朝刊


 県が所有する調味料の製造特許技術を利用しようと、広島市西区の高温・高圧化学装置の設計製作会社「東洋高圧」(野口賢二郎社長)が、県と特許権実施許諾契約を結んだ。この技術により、しょうゆやみそなどの調味料を食塩を使うことなく短時間で製造することができるという。同社はこの技術を活用できる装置を今年度中に5台、来年度中に30台を製造、販売する予定だ。
 この技術は、県立食品工業技術センターの岡崎尚・流通保全技術部長が発明し、03年9月に特許登録された。魚などに50~100メガパスカルの高圧力をかけて調味料をつくる技術で、数ヶ月から数年かかっていた製造期間が1~2日に短縮される。これまで腐敗防止のために使用してきた食塩を使わずに済み、減塩などの利点もある。
 今回の契約は先月26日に結ばれた。容量が50リットル以下の小規模の装置の製造と販売権を県が認めるという内容で、同社は県に対し一時金として22万8千円を支払い、その後は売り上げの2%を納入する。県は「最近の減塩食品ブームにのって、この技術の利用が広まれば」と期待している。

←戻る


東洋高圧バナー  超臨界技術研究所バナー