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調味料減塩、県の特許 東洋高圧が利用へ 契約締結

2006.01.21
2006/01/21 大阪読売新聞朝刊


 高圧をかけることでしょうゆなどの調味料を減塩し、熟成期間を短縮できる県の特許技術を、高圧化学装置設計製作「東洋高圧」(広島市西区)が利用することになり、両者が特許権実施許諾契約を締結した。
 利用契約が結ばれた技術は、県立食品工業技術センター(同市南区)が開発し、2003年9月26日に特許登録。しょうゆやみそなどたんぱく質を原料に使った調味料を製造する際、高圧をかけることで、腐敗防止のために20~25%加えていた食塩を1%程度に抑え、半年から2年かかっていた熟成期間を、24~48時間程度に短縮することが可能にできる技術という。
 今回は、50リットル以下の装置の製造、販売に関する権利を許諾。特許の取得にかかった費用として同社が22万8000円を支払い、今後、売り上げの2%を県に納めることになる。同社は、今年度中に5台、06年度には30台の販売を見込んでいる。
 この特許は、すでに呉市の食品製造業「倉橋島水産」がカキエキスを抽出するための利用契約を結び、現在商品化に向けた試験をしているという。
 県は、04年度末で26件の特許を保有しており、その使用料として同年度は21万1000円の収入があったという。研究開発推進室では、「県の技術を今後も民間企業で積極的に利用してもらいたい」としている。

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