新聞・雑誌等への掲載

新ベンチャーの旗手たち/中・四国発(5)東洋高圧、サンアイ

2003.10.08
2003/10/08 日刊工業新聞


東洋高圧は試験用化学装置を受託開発し、官民の大手研究機関に240以上の納入実績を誇る。
中でも名をはせたのは超臨界試験装置だ。
超高温・高圧下で気体と液体の区別がつかなくなる超臨界の状態をつくり出す特殊な装置で、技術力は国内トップクラス。
ダイオキシンやPCBの分解、原材料からの高精度な特定成分の抽出などに利用されている。
その超臨界装置を使った成分抽出の受託も手がけて、顧客の設備コスト削減と技術力のアピールにも取り組んでいる。
野口賢二郎社長は圧力機器メーカーの研究者から脱サラ。
専門技術と営業努力で顧客を徐々に増やした。
供給先は石油化学、繊維、食品、製鋼、製紙、原子力産業と幅広い。
成長につれてさらに技術ノウハウを蓄積し、それが新技術の開発に結びつく好循環も生んでいる。
野口社長は発明好き。
特殊装置だけでなく「自動生カニ足皮むき装置」といったユニークな製品も開発してきた。
ベンチャー精神が認められ、さまざまな発明賞や研究資金の提供も受けている。
今後も「知識と実績で顧客ニーズにこたえる企業であり続けたい」と意欲を燃やす。

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