新聞・雑誌等への掲載

ヒノキのくずから抗菌作用ある精油 広島の東洋高圧、装置を共同開発

1998.05.27
1998/05/27 中国新聞朝刊


実験プラントメーカー、東洋高圧(広島市西区)は木材加工機販売のアミヨン(高知市)と共同で、産業廃棄物である製材所のヒノキの切りくずから抗菌作用のある精油を抽出する装置を開発した。処理先に困った製材業者の相談を受けて取り組んだ。
ヒノキの切りくずと水を200気圧、300度の高圧高温状態で2時間処理。切りくずから精油をしみ出させた後、1気圧、40度程度の状態に戻し、比重の軽い精油と、残りかすを含む水を分離する仕組み。一度に5百キロの切りくずを処理、10キロの精油を抽出できる。
精油は大腸菌、黄色ブドウ球菌を殺菌する抗菌剤に利用できる。残りかすも肥料やペットの尿の吸収剤に転用が可能。産廃処理費用の削減と併せ有効利用による収入も見込めるという。
標準タイプは横3メートル、縦1.5メートル、高さ2.5メートル。価格は1千万円。今後、ミカンなどの果物から香料となる精油を抽出する装置への改良も進め、年間10台の販売を見込む。

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