高圧の世界

配管と継ぎ手

2007.01.31
高圧装置の配管

 圧力容器を設置すれば、そこに気体や液体などの流体を送り込むために弁、配管、さらにそれらを連結する継ぎ手が必要になります。
 設計圧力や、熱膨張、溶接による応力などに注意することはもとより、高圧を生み出すにはプランジャまたはピストン型の装置で圧力をあげていくことが多く、その場合は送り込む流体が脈動し、この振動により配管が疲労してしまうことを考慮しなければなりません。そのため、配管は十分な合成を持つ架台にしっかりと取り付けることが必要です。

 継ぎ手について、高圧高温下では、通常の継ぎ手の構造では圧力により、流体漏れの発生を防ぐことができません。このため継ぎ手の基本的なシール機構には、内圧による力を利用し、温度変化にも鈍い構造が必要となります。この一例として挙げられるのがフランスTOP社の継ぎ手です。材料にはインコネルやハステロイなどのニッケル基材合金がよく使われており、内圧がかかるとチューブに引抜力がかかり、チューブの絞られた部分が継ぎ手内側の角に強く押し付けられてシール性が高まることで、良好なシール状態が維持できるというものです。
 継ぎ手については、TOP社の継ぎ手以外にもさまざまな形式のものがあり、利用環境や目的によって使い分けていきます。

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